どこに行ったら逢えるのかな?

死別 彼との思い出日記
ジェットコースターのような時間を共有し、最期は。。。

あの人…あの人さえ……5

あの社長さ、自宅がそのままだったけど、家賃未払いだとかで、空け渡し?

入居者不在でどうするか…もめてるみたい。

どこにいるんだろうね。。。



ヒデちゃんの事故前の、お給料未払い30万ちょいと、

事故後すぐ、社長が生活保護の申請出して、受理されて、そのお金の管理は、社長がしてた。


ヒデちゃんの入院中の医療費はかからないけど、入院着やら食事代は、毎月請求がある。

そのお金が支払われてないってことだった。約2ヶ月分。

私が病院からの請求書を預かって、社長に届けます!って、その翌日、社長に届けると、

「忙しくて病院に行く暇がない」って、、「じゃぁ、私がお金預かってくよ」って言うと、

「近々、病院行くからいい」って…

で、私、「ヒデちゃんの紙オムツや備品、私が立て替えた分は、誰が払ってくれるの?」

そしたら社長、「請求書持ってきたら、払う」って…

レシートの何枚かを持ってたので、「これだけ、下さい」って、合計で15,000円分くらい。

「今、これしかない。残りは今度な!」って5,000円くれた。


この時、社長に請求するつもりはなかったけど、病院からの請求書の金額が、2ヶ月で12,000円くらいだったのに、

すぐ払いに行けないみたいだから、お金がないのかな?と思って、ワザと聞いてみた。

案の定、お金がないから払いに行けない…って感じだった。

私は、ヒデちゃんにかかった分を、ヒデちゃんにもらう気はないし、請求するつもりもなかった。


でも、ヒデちゃんのお給料の未払い分と生保のお金が、全くない。

ヒデちゃんのお財布には、小銭しか入ってなかった。


私は、ヒデちゃんのお財布に、「看護師さんへ。必要なものは、ここから使ってください。」って、一筆書いてお金を入れておいた。

すると、「オムツを買いました。」「パッドを買いました。」って、レシートが入ってた。


社長は、ヒデちゃんにお金を全く渡さない。

病院で寝てるヒデちゃんだって、水も飲むし、たまには甘いものも飲みたいし、

ゼリーやプリン、ヨーグルトは許可されてたから、食べてたよね。

点滴の期間が長いので、胃に負担がかからないように、しばらくは離乳食みたいな食事だったよね。

「まじぃ〜,まじぃ〜」って、美味しくない顔してたね。。。

ゼリーが美味しいって、可愛い顔してたね。


この顔見たら、何かしてあげたくなっちゃうんだよね。。。


社長の話を完結したかったのに、今日も終われない。。

ヒデちゃんの顔思い出しちゃった。。

もう、ゼリーもヨーグルトもプリンも食べれないよ!

この世にしかない物だから!

食べに来てよー、食べにおいでよー!

いっぱい、いっぱい、買ってあげる!!!

また、あの顔見たいよ。。。

あの人…あの人さえ……4

あの社長、未だに、消息不明だって。。

どこにいるんだろうね。。。


事故後、ヒデちゃんの親が来てくれず、社長が身元保証人になってくれて、いろんな手続きしてくれて、

社長がいてくれて良かった!って、心の底から思ってたよ。

社長が事故のこと連絡くれなかったら、私は何もわからなかったし、その後のことも…知らなかったかも。

私は、社長とはお金のことで揉めてから疎遠になってたけど、感謝してた。


社長が、ヒデちゃんの病院に行く時も、時間が合う限り、送迎してたし、

スタッフさんがいなくて、仕事が回らない時は、私が出来る仕事は手伝ってた。


年が開けて、2日の日の午後、ヒデちゃんの病室で足のマッサージをしてる時に、社長とスタッフさんと、

ヒデちゃんの親友くんの3人が来た。

親友君と私は、ヒデちゃんの事故後すぐ、ICUで会ってる。この時が初対面。

「彼女さんですよね?」って聞かれて、しどろもどろの私。。。「あっ…はい…まぁ…」みたいな。。。

その時に、少し話をして電話番号交換をした。

その後、電話では、ヒデちゃんの容態を知らせたり、親友君から容態の問合せだったりで、話はしてた。


病院で会ったのは2度目だけど、社長たちの前では、簡単な初対面の挨拶。

私の嘘は、うまくないので、すぐ退散。

2日は、まだ誰も来ないと思って、安心してたんだけど、甘かった。


社長は、この後ぐらいから、ヒデちゃんのとこには週2回くらい。。

それから、週1回になり、2月になると、病院から呼び出しがくると行くって状況。

その後、病院からの電話にも出ず、返信もしなかったらしい。


私は、毎日のようにヒデちゃんに会いに行ってるので、看護師さんに社長のことを聞かれたり、

仲良くなった看護師さんに、ヒデちゃんの現状と今後のことを聞いたりしてた。

キーパーソンは社長である以上、私には話せない内容がたくさんあると思うけど、

社長と連絡が取れない病院は、大変だと思う。

1番の問題は、ヒデちゃんの入院費を払ってないってこと。


寝たきりのヒデちゃんに、払える訳もなく、意識が朦朧としてるし、記憶がはっきりしてない時に、

すぐ支払ってと病院は言ってない。

退院までに支払えばいいとは言ってた。

でも、身元保証人の社長がお金の管理をしてることを、病院側は知ってるので、社長に請求書を渡したかったみたい。


社長のだらしないところが、こう言うとこ。


思い出しても腹が立つ!

私は、お金にだらしない人が大嫌い!


社長に会ったら聞きたい、「ヒデちゃんのお金と荷物はどこ?」

ごめんね〜ヒデちゃん。

ここ最近、月末ってこともアリ、何かと慌ただしい。


運転中に、フッと思い出した。

ヒデちゃんが個室から大部屋に移った時、私の家電にメッセージくれたこと。


この頃、毎日頭が痛いって痛み止めを飲みつつ、気管切開してチューブしてて、

声もまだまだ出てない状況。排尿のドレーンもしてて、

頭も頭蓋骨が半分ない状態だから、安静にしてなくてはいけない時。

安静の状況なので、移動は看護師さんを呼んで、車椅子。


一人行動はダメだから、看護師さんが公衆電話まで連れってくれて、

ヒデちゃん、私の家に電話してくれて、個室から大部屋にうつった、部屋番号を

残してくれた。


何度聞いても、声なき声…

間違い電話? イタズラ電話? 声が聞き取れない…聞こえない…

何度か聞いてると、周りの音やヒデちゃんのかすれた声が聞き取れるようになった。

部屋番までは、微妙…


でも、嬉しかった!

ヒデちゃんがあの体で、あの状況で、私に電話をくれたことが嬉しかった!

個室から4人部屋に移って、部屋が変わった事を私に伝えないと、私が迷うと思って、

看護師さんに、どうしても連絡しないといけないって言って、電話をくれたみたい。


まだまだ、記憶が途切れ途切れだし、私のこともどこまで覚えてるのかな?って思ってた。

そんな時、ヒデちゃんの記憶の中で、私に連絡しなきゃ!って、

連絡くれたことがすごく嬉しかった!


その日、新しい部屋に面会に行くと、急遽、部屋の移動が決まった経緯を教えてくれた。

緊急性がなく、安定したので大部屋への移動になったみたい。

個室の時は、手足をマッサージしたり、いろんな話をしたり、

この頃、幻覚もあったり、見えないものが見えたり、前夜に見えたこととか。。。

病院だし、脳外科だし、深夜は特にいろんなことが見えてたと思う。

そんな話を聞くと、私も寒くなるけど、ヒデちゃんは報告してくれた。


個室はカメラで監視されてたけど、大部屋はカメラもなく、カーテンで仕切る。

手をマッサージしながら、ぼそぼそ話したり、夕飯を食べて、歯を磨いて、寝る準備。

までが、毎日の流れ。。。

ヒデちゃんの好きな夕飯のおかずを1品持ってくと、喜んでくれる。

病院食はマズイって…


病院食が美味しかったら、みんな退院しないよね〜って💦


個室にいる時は、記憶のことが心配だったけど、大部屋に移ってからは、

毎日少しずつ、記憶の障害がでなく安定してたと思う。


ヒデちゃんは、個室の時、自分の住所が解らなかった…

大部屋に移ることによって、人の会話を聞いたり、廊下で話す声を聞いたりで、

ヒデちゃんの記憶も戻ってきた。


毎日、ささやかではあるけど、ヒデちゃんの記憶が戻って来てるのが嬉しくて、

病院に行くのが楽しかった!


のちのち、この頃の話をすると、全く覚えてない。。。


大部屋に移って、2週間後には、人口の頭蓋骨のオペが待ってる。。


この先は、また次回に残そう!



とにかく、ヒデちゃんが電話くれた時のことが思い出されて、

運転中に泣けちゃって泣けちゃって…

「きんちゃん、大好き」って、本当なんだね。。。

私ったら、いつもごまかしたり、邪険にしたり、聞こえないふりしたり、

ごめんね。。。本当にごめんね。。。素直じゃないね、あたし。

好きじゃなかったら、そんな体で電話しないよね。。。

病気の人を疑ってた。。

今頃、反省だよ。。。