どこに行ったら逢えるのかな?

死別 彼との思い出日記
ジェットコースターのような時間を共有し、最期は。。。

CCU

CCUって、カメラが設置されていて、ナースステーションでモニタリング。

部屋の前には、パソコンがあり、すべて管理されてる。


彼は、ウエストをベッドに固定され、手には、フライパンのようなミトンをハメられ、動けない状態。


ICUにいる時、すごい力で、喉のチューブと点滴を取ったらしい。

意識もハッキリしてない状態でも、力はスゴイようだ。

四肢麻痺はないと確信が持てた。(病院では、断言できないと…)


1つ1つ、少しずつ、確信が持てるように、祈る毎日。


寝てることが治療ではあるけど、寝てる時間が長ければ長いほど、記憶障害の心配が出てきた。

私の顔を見て、「イクチャン」と呼んでくれるけど、、、

頭が痛いと言って、寝てしまう。

頭に大きなキズ…頭蓋骨が無い上に、脳にも損傷があるのだから、頭が痛くて当然と言えば当然。

かわいそうで見てられない。私が思う以上に相当痛いんだと思う。

変われるものなら変わってあげたい。


この頃、私も記憶が定かではない事が多い。

嫌なことや辛いことが多いと、記憶にフタをしてる気がする。


CCUに移った時から、面会出来なくなった。

家族の承諾が無いと逢えないと…

彼と私が付き合ってることは、会社の人には言ってないし、ご家族ももちろん知らない。

(不倫ではない。年齢差のこと、彼の横に私がいるのはおかしい、彼の邪魔をしないようにと。これは本心!)

でも、毎日、CCUには行った。

ナースステーションでお願いしても、断られ…

そりゃそうだ!決まりだもんね。(逆でも、同じことしたと思う)

1週間後、やっと、面会出来るようになった!


嬉しかった!

やっと、会えた、逢えた!!

でも、頭が痛い、眠いと言って寝てしまう。

私は顔を見れただけで、幸せ、安心した。


これからは、障害がでませんようにと、祈る毎日だった。

ICU 2

ICUに朝晩通って、彼の目が開いてる時がなかった。

いつも、薬で眠らされてる状態。。

目覚めると、体も脳も動いてしまうので、眠らされていた。


彼の頭蓋骨は、半分無い状態。(残せる状態ではなかったらしい。)

会社の同僚と飲んでいた、帰りの事故。

二人で階段から落ち、彼が下になったらしい。

彼は、細マッチョ。

同僚と言っても、定年を迎えて第2の人生を歩み始めた、体格のいい人。

お酒の入ってない状態なら、彼なら逃れられただろう。

でも、双方、かなり飲んでたらしい。

(彼は、この事故を覚えてなかった。その前日も覚えていない)


ICUで変化が表れて来たのは、2週間が過ぎた頃。

少しずつだけど、頭や顔の腫れが引き始めた。

目が開いてる時もあるらしいけど、私の面会時間じゃないんだよね〜

会社の人が行った時は、少し会話できたらしい(名前がわかったけど、その後は、支離滅裂だったと。)

ここまで来て、やっと、生きてるんだと、確かな実感。


3週間が過ぎた頃、ICUからCCUへお引越し。

凄いことがおきた!

目が開いた! 私の事を認識してくれた!

嬉しかった!!!

もう、大丈夫だ!って、勝手に思ってた……


でも、ここからが闘病生活の始まり。

生きていてさえくれれば、何でも乗り越えられるって……


そう、生きていれば!

2人なら、乗り越えられる!


今となっては、一人ぼっち。。。

(でも、私の中で亡くなったとは思えず、電話が鳴るような…帰ってくるような…ウチの前にいるような…)

49日までは、側にいてもらおう。

声が聞きたい、、

毎朝、声が聞きたい、会いたいと目覚める。

寂しい、寂しくて寂しくて、、、


でも、今日は違う。

憎くて憎くて、仕方がない!

「老後は俺が面倒見てあげるよ。俺、若いもん!」って笑って言ってたのに…

私たちの年齢差は9歳。


最初の出会いは、取引先の会社に、彼が中途入社。

私の彼への印象は、見た目がヤンチャそうだったし、若いし、別世界の人。

みんなで飲む機会があり、彼と話してみると、見た目ほどヤンチャではなく、優しい子なんだろうなぁ。。

若いから、自分を大きく見せるためのカモフラージュかなぁ〜くらいの印象だった。


でも、その頃から、彼の押しが始まった。

私は、9歳も若い子とは、有り得ない!

知り合い?友達?お姉さん?くらいの付き合いなら出来るけど。って何度も断った。

彼は納得せず、押しの一手。

その頃は、私も気持ちは彼に向いていたけど、年齢差を考えるとstop!

「あなたに好きな人が出来るまで、あなたに彼女が出来るまでの暇つぶしの相手ならいいよ。」って、

私が傷付きたくないから、彼の為を思うような、ズルい私の言葉。


私って、本当にズルい!


でも、彼の言葉が、

「俺たち似てるよ。無理しなくていいよ。俺はわかるよ。大丈夫だよ。」

って、私も親や兄弟の事や仕事のことで、永遠の悩みを持っていたので、彼の言葉が嬉しかった。

出会って、5ヶ月目くらいだったと思う。


憎くて憎くて…って最初に書いたのに、好きで好きで仕方がない!

逢いたくて逢いたくて、仕方がない!


振り返るのが苦手な私なのに、振り返りはじめると、出逢いまでいってしまった。

楽しかったことがいっぱいあったから、今がキツイ、ツライ、


やっぱり、逢いたくて逢いたくて、、、

逢うためなら、何でも出来る。

一瞬でも逢えるなら、私の命と引き換えに差し出せる。

私の命と交換してください!